水分補給と笑うダチョウ

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800字紹介「戦闘破壊学園ダンゲロス」

「妄想こそ力、変態こそ最強」

 中学生の頃、学校にテロリストがやってきて、それを撃退する妄想をしたことがないだろうか。最初はテロリストの指示におとなしく従って隙を伺う。背中を見せたら文房具を駆使して一人一人倒していく。そうして自分は英雄になる。そんな妄想をしたことはないだろうか。中学生、高校生の頃は思春期の真っ只中。自信に満ち溢れなんでもできる気がする。そして同時に多感な時期でもあり、奇妙奇天烈な妄想に耽ることもある。そんな学生が能力に目覚めて戦う漫画がある。それだけ聞けばよくあるストーリーだ。学校に侵入してきたテロリストを倒す力、例えば超スピードで動けたり、パンチで人を吹っ飛ばせたり。そんな能力はこの漫画の世界は与えてくれない。きっとこの漫画なら、こんな能力を与えてくれる「自由自在にカレーの辛さを変えることができる能力」。名前はそう、「サドンデスソース」。

 「戦闘破壊学園ダンゲロス」は原作、架神恭介。漫画、横田卓馬の異能力バトル漫画だ。魔人と呼ばれる能力者たちが通う私立希望崎学園、通称「戦闘破壊学園ダンゲロス」で巻き起こる番長グループと生徒会グループの抗争をメインに物語は進んでいく。この漫画の面白さは素っ頓狂な能力だ。魔人とは、妄想を具現化する人間のことを言う。つまりキャラクターの性癖、趣味趣向、思い込みがそのままそのキャラクターの能力となる。だから出てくる能力のすべて素っ頓狂だ。「見つめるだけで相手を妊娠させる」「手鏡に性器を映し出す」「宇宙人と仲良くなる」へんてこりんな能力だがバトルは大真面目。血潮が飛び、人が爆死し、土手っ腹に大穴が開く。バカとハサミは使いようと言うが、まさにその通り。変な能力でどう戦うか。バカなことこそ真面目にやる、いや、彼らは真面目なのだ。真面目にカレーの辛さを変えているのだ。奇妙奇天烈で素っ頓狂な異能力バトル、その面白さとアツさを本作で体験して欲しい。